
【これから先の供養の安心の為に】
江戸時代に開墾された当地にて、お堂(説経所)として存していた当山は、昭和22年にお寺として開山致しました。信者の方やそれまで守ってこられた堂守の方々の思いを背負い、お寺を開いたのが伊藤麟雄上人です。お寺を開いた僧侶を「開山上人」とお呼びします。
さて、開山上人とともに各家先祖様をお祀りしている位牌堂が「開山堂」ですが、当山の開山堂(昭和54年建立)は、経年の劣化により修繕が必要になりました。そこで本日、「開山堂修繕工事 起工式」を勤め、工事の安全と無事円成を祈り、この開山堂が今後益々寺檀和合の依処となるよう祈りました。
外部柱の修繕工事が中心でございます。開山堂にはこれまで通りお参りいただくことができますので、ご安心ください。
当山の開山堂は、現在位牌壇をご利用のお宅様はもちろん、縁者の方へのお参りはどなたにもしていただけるものです。また開山堂内では、供養が難しくなられた方の為にお寺が永代供養をお引き受けする「永代供養壇」、期間を定めてご遺骨をお預かりする「納骨壇」も、既にご利用いただいております。更に、ご事情により自宅でお位牌をお祀りできなくなられた場合には開山堂の位牌壇を「開山堂にある我が家のお仏壇」としてお祀りされている方々もいらっしゃいます。ご供養の安心の為に、開山堂が、どなた様にとっても拠り所のひとつになれますようにと努めてまいります。
境内には、個人でお墓を持ちにくい方の為に、「共同利用墓 倶会一処」もございます。「お寺にある我が家(私)のお墓」として、既に多くの方にご利用いただいております。お寺としては、「できる方ができる形で供養を続けること」が望ましいと考えています。この度の開山堂修繕工事は、「できる形を整える」為に行うものです。将来のご供養のあり方に安心していただけるように努めておりますので、何方様も遠慮なくご相談ください。 合掌