先週14日(金)に米子市美術館で開幕した米子市美術展覧会に、副住職の作品が市展賞を受賞致しました。令和4年の受賞に続き、2回目の市展賞受賞です。授賞式には、母親が代理出席させていただきました。
ご指導くださる先生方や諸先輩方にもお世話になって、ありがたいことでございます。厚く御礼申し上げます。
米子市展は、最も身近な展覧会です。お檀家さんや地域の方の作品も展示されております。無監査や審査員でご活躍の方もいらっしゃいます。ぜひ、お出かけくださいませ。
米子市展は、今週土曜日22日まで。
作品解説を希望くださった方がいらっしゃいますの、こちらでご紹介いたします。
野口小蘋に贈る 森鴎外
粧閣に黄麻下る 古来此の栄え無し
典は香稲に因って挙り 画は淑媛に藉って成る
六曲の屏風の景 千秋の竹帛の名
天顔含笑の処 豊楽殿の階は平なり
<意>
天皇の詔書はこの女性画伯の楼閣に届けられた。
これは古来誰も得たことのない名誉である。
詔書を迎えるための式典では、香りのよい米が祭られており、
あのりっぱな絵は一人の才媛によってかかれたのである。
六曲屏風に描かれたこの山水画は、
おそらく歴史の書物に記載されて永遠に後世にのこるだろう。
天皇が事務を執る豊楽殿で、
にこやかにこの屏風画を楽しむお姿が目に浮かぶ。
*野口小蘋は、南宗派の女流画家。
<副住職より>
作品のポイントは作品上部に大きな文字を複数配置したという点です。これは、通常御法度の構成なんですが、左右の行とのバランスを整えたり、滲みと掠れの違いを作ったりという変化をつけることで、作品全体が調和するよう工夫しました。
とのことでございました。