今日は地元夜見保育園のお友だちが、お参りしてくれました。嬉しい花まつり2日目となっております。子どもたちのお参り後には、蓮華草で葺いた花御堂は外しました。最後の写真の姿ですが、今日いっぱいは甘茶供養をしていただけます。お時間の許される方は、気軽にお参りくださいませ。
さて、昨日5月8日の「花まつり」並びに同時開催イベント「Mother Nature~母なる自然と全ての生命を慈しむ~」には、沢山の方にお参りいただきました。ありがとうございました。4月8日にお生まれのお釈迦さまのお誕生を月遅れでお祝いする迎接院の灌仏会「花まつり」です。ルンビニーの花園でお生まれになったお釈迦様を想い、お檀家さんや地域の方々が次々に御花をお持ち下さいました。ご本堂は、正に花園。花御堂の屋根も、何とか今年も蓮華草で葺くことが叶いました。ありがとうございました。法要では詠唱奉納も行い、「花まつり和讃」の舞とお唱えには胸が熱くなりました。お参りの皆さま、ありがとうございました。地元かもめ幼稚園のお友だちも、元気にお参りしてくれました。迎接院の境内には芋代官碑がありますが、この芋代官様の遺徳を偲ぶ(かもめ幼稚園作)「いもだいかんさまのうた」を披露してくれました。子どもたちの歌声に感動するとともに、園の先生方の思いや保護者の皆さまの理解と願いを感じました。ここに生きる子どもたち、私たちの姿を、お釈迦様も喜んでくださっているのではないかと思います。
また、書院の方では「Mother Nature」が開催され、お参りの皆さんが楽しんでくださいました。出店者の皆様にお会いすべくお参りの方もいらっしゃったり、お参りの方々がご縁のある再会をなさったり、初めましてのご縁を嬉しく結ばれたりと、全ての出会いを慈しむような愛溢れる心優しいイベントにしてくださいました。Remind&Essence Lotusさん、Repos Hicoさん、Independence/nailさん、Cwtchさん、Take2ndさん、テセさん、ありがとうございました。皆さまの愛やあたたかいお人柄があっての、このようなあたたかなイベントです。皆さまとのご縁に、改めて感謝申し上げます。
最後になりますが、今年の花まつりには急遽初めての取り組みを行いました。「夜見のお大師さん」をご本堂内にお祀りしたことです。浄土宗の迎接院に、弘法大師をお祀りしたのです。昭和初期の疫病が流行った頃、当地夜見村において、園虎太郎さんが願主となって村の絵描き森虎四郎さんに四国霊場88ケ寺の弘法大師画を依頼。写し霊場として、村内最も上に位置した家が1番札所、最も下に位置した家が88番札所と、88軒の家々に分担してお祀りが始まったのです。大師画の無い家は大師像をそれぞれに祀り、さながら村中の家で弘法大師をお祀りされたのだと思われます。旧暦の弘法大師ご命日には講が開かれ、村内賑やかに「南無大師遍照金剛」の札うち参り(霊場巡り)が開かれました。近年は段々に札うちお接待所が減少し、コロナ禍を経てついに講が開かれなくなりました。併せて、お祀りが困難になられたとの相談を受け、宗派にこだわらず当地のご先祖さま方が大切に手を合わせてこられた大師画と、迎接院でお預かりするようにもなりました。浄土宗の迎接院ですから、検討しまして、講の代わりに「花まつり」の本堂内にてお祀りし、手を合わせていただくことと致しました。お釈迦様のお弟子さんである弘法大師ですし、お大師講(本年は4月29日でした)は当山の花まつりに近いこともあります。ついては、各家でお祀りされている大師画についても、一緒にお祀りしたいとの希望もあり、本年の開催に至りました。お参りくださった方々も喜んでくださいましたので、来年以降も継続することに致します。夜見のお大師さんを家でお祀りの方、来年の花まつりに、一緒にお祀り致しましょう。「夜見のお大師さん」信仰を、可能な形で工夫しながら、後世に繋げていきたいものだと思います。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。「今だけよければ」「自分だけよければ」と、ついつい思いがちな昨今ですが、いえいえいいつの世も、人間ですから同様の葛藤はあったのではないでしょうか。そんな私たちだからこそ、ご縁をつないで、一緒に過ごすひとときを優しいものにしたいものです。お寺は年中無休です。いつでもお出かけくださいませ。 南無阿弥陀仏